東京ディズニーリゾートのエリア・アトラクション・ショップなどには、それぞれBGS（バックグラウンドストーリー）があります。
それぞれの施設の誕生秘話や物語の設定など、BGSを知っているだけで乗り物に乗るだけじゃないワンランク上のディズニーが楽しめること間違いなし！
今回は、『タワー・オブ・テラー』のBGSをご紹介します！
タワー・オブ・テラーについて
『タワー・オブ・テラー』は、東京ディズニーシーの左端にあるテーマポート「アメリカンウォーターフロント」にあり、2006年9月4日 にオープンしました。
恐怖のホテル『タワー・オブ・テラー』をニューヨーク市保存協会による見学ツアーでめぐる、スリリングなフリーホールタイプのアトラクションとなっています。
『タワー・オブ・テラー』は東京ディズニーリゾート内の建物の中では最も高く約59mとなっており、シンデレラ城やプロメテウス火山の約51mよりも高く建設されています。
タワー・オブ・テラーのプレショー
タワー・オブ・テラーでは、プレショー（メインショーの前に行われるショーのこと）として2つの部屋でホテルハイタワーに関する説明を受けます。
1部屋目
皆さんこんにちは、ニューヨーク市保存協会が主催する
タワー・オブ・テラーのツアーへようこそ。
ここホテルハイタワーにある貴重なコレクションは全て、
ホテルの創立者、大富豪で探検家のハリソン・ハイタワー3世が集めたものです。
1899年12月31日、ハイタワー3世は、ホテルで記者会見を開きアフリカの秘境で手に入れた、
シリキ・ウトゥンドゥと呼ばれる奇妙な偶像を公開しました。
そしてその夜、彼は行方不明となりました。
2部屋目
こちらの偶像がシリキ・ウトゥンドゥです。
落下したエレベーターから見つかったのですが、ハイタワー3世は謎の失踪を遂げました。
それではここでその謎の鍵を握る、彼の最後の記者会見の録音をお聞きください。
ーーーーーー
○○：
ハイタワーさん、それをどこで見つけたんですか？
ハイタワー3世：
私は莫大な金をかけ命を危険にさらしてこいつを手に入れた。
原住民の皆様方は、手放すのを嫌がったがね。
○○：
ハイタワーさん、それは呪いの偶像だと言われてますよね。
ハイタワー3世：
呪いの偶像だと、馬鹿馬鹿しい。
ーーーーーー
ハイタワー3世：
シリキウトゥンドゥの呪いは本物だ、これ以上先に行ってはならん。
私と同じ運命になるぞ、私の忠告を聞け、呪いは本物だ
シリキ・ウトゥンドゥの目が！早く逃げろ、まだ間に合う
シリキウ・トゥンドゥ
Ha！Ha！Ha！Ha・・・
ーーーーーー
それでは秘密の倉庫へとご案内します。
メインショーへの期待感を盛り上げてくれる、タワー・オブ・テラーに必要不可欠なプレショー。
更にメインショーをより楽しむ為、プレショーにあるBSGをご紹介します。
タワー・オブ・テラーの登場人物
タワー・オブ・テラーのBGSに登場する主要な人物は以下のメンバーです。
登場人物
■ハリソン・ハイタワー3世
運輸業を営む大金持ち経営者。
趣味は、世界の美術品、骨董品をコレクションすることで冒険家として世界中を探検している。
性格は、強欲傲慢で利己的な秘密主義者。
■コーネリアス・エンディコット3世
U.S.スチームシップカンパニーを営む経営者。
東京ディズニーシーのシンボル、豪華客船「SSコロンビア号」を作った。
ハイタワー3世とはライバル。
■ベアトリス・ローズ・エンディコット
コーネリアスの娘。
ハイタワー3世に憧れを抱いている。
ニューヨーク市保存協会を設立。
■アーチボルト・スメルディング
ハイタワー3世の執事。
■マンフレッド・ストラング
ニューヨーク・グローブ通信の新聞記者。
主要な登場人物は以上の通りです。
それでは、タワー・オブ・テラーのBGSを見ていきましょう。
ハイタワー3世の生い立ち
タワー・オブ・テラーの主人公ハイタワー3世を中心に、ホテルハイタワーで起こる事件までの歴史を時系列で追っていきます。
1835年
ハイタワー家に「ハリソン・ハイタワー3世」は誕生します。
1847年
ハイタワー3世は、スノッティングトン校に入学。
ここでハイタワー3世は、後のU.S.スチームシップカンパニー経営者「コーネリアス・エンディコット3世」と出会います。
1868年
イギリス軍としてアビシニアに遠征。
ここでハイタワー3世は、後の執事「アーチボルト・スメルディング」と出会います。
1879年
ハイタワー3世はアジアへ冒険の旅に出ます。
1892年まで13年間年間もの長期遠征となりこれらの記録はのちに設立するホテルハイタワーの壁画として描かれます。（※タワー・オブ・テラーのアトラクションでも建物には壁画が残っています。）
1886年
ホテルハイタワー建設計画開始。
ファラオ探検家クラブの資金援助もあり、建設計画は順調に進みます。
ファラオ探検家クラブ：
ハイタワー3世が会長を務めるニューヨーク中の政治家や富豪が集う秘密会員制クラブ。
1889年
ホテルハイタワー建設完了・開業。
1899年
アフリカ探検（コンゴ遠征）。
ムトゥンドゥ族から、呪いの偶像『シリキ・ウトゥンドゥ』を略奪。
ハイタワー3世失踪事件
タワー・オブ・テラーの始まりの話とも言える、アトラクションのプレショーでのこの台詞。
1899年12月31日、ハイタワー3世は、ホテルで記者会見を開きアフリカの秘境で手に入れた、
シリキ・ウトゥンドゥと呼ばれる奇妙な偶像を公開しました。
そしてその夜、彼は行方不明となりました。
この日ハイタワー3世に何があったのか？失踪の事件とその日を時系列で追っていきます。
1899年12月31日
AM12:00
オフィスで『シリキ・ウトゥンドゥ』公開の記者会見が開かれます。
新聞記者の「マンフレッド・ストラング」は、『シリキ・ウトゥンドゥ』を呪いの偶像だと指摘。
プレショーでも聞くことのできる、記者会見の録音の一幕が繰り広げられます。
ストラング：
ハイタワーさん、それをどこで見つけたんですか？
ハイタワー3世：
私は莫大な金をかけ命を危険にさらしてこいつを手に入れた。
原住民の皆様方は、手放すのを嫌がったがね。
ストラング：
ハイタワーさん、それは呪いの偶像だと言われてますよね。
ハイタワー3世：
呪いの偶像だと、馬鹿馬鹿しい。
何度も『シリキ・ウトゥンドゥ』の呪いについて質問したストラングは、結果追い出されてしまいます。
PM1:00
ハイタワー3世は、2階にある「ファラオ探検クラブ」にて会合を実施します。
PM7:00
アフリカ（コンゴ）遠征帰還パーティーが開催。
記者会見で追い出されたストラングはウエイターに変装してパーティに潜入します。
PM23:55
ハイタワー3世は、呪いの偶像『シリキ・ウトゥンドゥ』を飾るため、自室に戻ろうとします。
呪いを信じていないハイタワー3世は、エレベーターに乗り込む際、
『シリキ・ウトゥンドゥ』葉巻たばこ押し付けるまでの行動をとります。
その直後
突然ホテルが停電、怪しい光がホテル中を包みこみ、
ハイタワー3世の書斎のある13階を目指すエレベーターはハイタワー3世を乗せたまま、
12階から1階まで一気に落下してしまいます。
執事スメルディングと新聞記者ストラングはすぐにエレベーターに駆け付けます。
落下したエレベーターに残されていたのはハイタワー3世の帽子と呪いの偶像だけ、、、
ハイタワー3世の姿はどこにもありませんでした、、、
もう一人の目撃者（ベアトリス・ローズ・エンディコット）
1899年12月31日
PM23:55
U.S.スチームシップカンパニーを営む、エンディコット3世の娘。
「ベアトリス・ローズ・エンディコット」は屋根裏部屋の窓から新年のカウントダウンを眺めていました。
そのとき、突然ホテルハイタワーの電気がすべて消え、最上階の窓が激しく光り、エレベーターが落下するのを目撃します。
この体験は、ベアトリスの日記にも記されています。
突然ホテルの電気がすべて消えた、
そのときホテルの最上階の窓が雷のように激しく緑色に光ったの。
今までに見たことのない光だった。
そして、ホテルの大きな窓が爆発ではじけ散り、
人々の叫び声は爆発音でほとんど聞こえなかったわ。
すぐに消防車のベルやサイレンが聞こえてきたけれど、
最上階の部屋から煙がでているだけでホテルに火は見えなかった。
まるで命を吸い取られたように、ホテルは暗闇に包まれたわ。
NY市保存協会プレゼンツ『タワー・オブ・テラーツアー』
ハイタワー3世失踪事件のその後、事件の詳細が判明するまでニューヨーク市消防署によりホテルは閉鎖されます。
この事件から13年後
1912年5月3日
U.S.スチームシップカンパニーを営む、エンディコット3世は、
ホテルハイタワーの跡地を取壊し『エンディコットグランドホテル』の建設計画を企てます。
父の本当の計画を知ったベアトリスはショックのあまり家を飛び出します。
そして、公園で一夜を過ごしていると謎の男「アーチー」と出逢います。
ベアトリスはホテルハイタワー取壊し計画を中止できないか全てを話し、アーチーに相談します。
このときアーチーは歴史的・芸術的な価値のある建造物を保護する専門機関の設立を提案。
これこそが、タワー・オブ・テラーのツアーを提供する『ニューヨーク市保存協会』創設のきっかけとなります。
謎の男アーチーとは誰なのか、この男こそハイタワー3世失踪により人生どん底まで落ちていた元執事のアーチボルトでした。
約1ヶ月後の1912年6月5日
ニューヨーク市保存協会が設立します。
ニューヨーク市保存協会によって、ずっと閉鎖されていたホテルハイタワーはタワー・オブ・テラーのツアーとして、一般公開されます。
ちなみに・・・
ニューヨーク市保存協会の事務所は実際にの東京ディズニシーのアメリカンウォーターフロント内に存在します。
また、タワー・オブ・テラーのキャストはニューヨーク市保存協会のスタッフというBGSがあるので、
タワー・オブ・テラーの制服には、NYCPS（New York City Preservation Society）のワッペンを制服につけています。
タワー・オブ・テラーツアー
いかがでしたでしょうか？タワー・オブ・テラーのBGSのご紹介でした。
プレショーから期待感を盛り上げてくれる、タワー・オブ・テラー。
BSGを通じて、更にメインショーを楽しんでください！
それではまた。
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